むち打ち症とは、「頸椎捻挫」とも呼ばれ、筋肉や神経の損傷により痛みが生じている状態を指します。交通事故により発症するケースが多く、首や肩にだるさや痛みが生じるのが特徴です。

追突事故を例に挙げます。まず、車に追突された衝撃がシートをつたってドライバーの骨盤に伝わります。

骨盤の上の背骨から首にまで衝撃が伝わった結果、首が鞭を打ったような動きになり、筋肉や神経が損傷。結果、首が痛くて回らなかったり肩がいつも重かったりする症状を引き起こすのです。

骨盤のわずかなズレが痛みを引き起こすため、事故後に不調を感じなくても時間が経ってから症状が出てくる事例もあります。

むち打ち症は、損傷しか箇所や発症箇所によって、主に５つの種類にわけられます。

• 頸椎捻挫型

• 神経根症状型

• 脊髄症状型

• バレリュー症状型

• 脳脊髄液減少症

５つの種類の特徴をみていきましょう。

頸椎捻挫型は、発症ケースの多いむち打ち症です。首や肩にだるさを感じるほか、寝違えたときのような痛みが特徴で、筋肉や靭帯の損傷が考えられます。

神経根症状型は、神経の根本である神経根に損傷がある状態です。首や肩の痛みにとどまらず、腕や足がしびれたり顔の筋肉に異常緊張が生じたりします。

さらに首の痛みのみでなく、腕や身体の痺れ、顔の筋肉の異常が起こる事があります。

脊髄症状型は、脊髄を損傷してしまった状態です。手足のしびれや動かしにくさを感じるほかに、頭痛やめまいといった神経症状も引き起こします。

バレリュー症状型とは、自律神経を負傷した場合に発生する症状です。頭痛やめまいといった症状のほかに、耳鳴りや倦怠感、全身の不調を感じる特徴があります。

むち打ち症と似た症状がでるものに、脳脊髄液減少症があります。脳と脊髄の周りを守っている脳脊髄液に異常が生じて、頭痛や吐き気、めまいなどを引き起こすものです。むち打ち症と区別して考える医師とむち打ち症の1種と捉える医師がいるため、診断を聞く際に気をつけましょう。

むち打ち症では、病院や整形外科でレントゲン検査しても異常が見つからないことがあります。

筋肉や関節、靭帯などの損傷はレントゲンにうつりにくいため、専門家でも発見に時間がかかる場合もあります。

むち打ち症になった場合、完治するために早期発見と早期治療が大切になります。痛みや違和感を放置した結果、体に後遺症が残ってしまうケースが後を絶ちません。

手足の痛みやしびれにくわえて、原因不明の不調につながります。ある患者さんの話です。交通事故から3年経った現在、手足の痛みやしびれはほとんどなくなっています。しかし、天候の悪い日に限って頭痛がしたり耳鳴りが止まなかったりと、原因不明の不調に悩まされているといいます。病院の検査でも異常は見つかりません。

その患者さんは、「交通事故の後にむち打ち症になった。湿布だけ貼って、病院に行かなかったせいだと思う。後悔している」と述べられています。

交通事故によるむち打ち症は、放っておくと日に日に悪くなることが多く、早期に適切な治療を受けないと「後遺症」として症状が残ってしまいます。放置すると長期間(最悪の場合数十年)経っても症状がおさまらず痛みが慢性化し、全身に悪い影響を及ぼす危険な症状です。

交通事故の後は、できるだけ早くお体をケアしなくてはいけません。

当院はむち打ち症治療の専門家として、むち打ち症に悩む患者様のサポートを行ってまいりました。

交通事故の治療はもちろんのこと、その日の状態に合わせた施術をさせていただきます。交通事故後は、日によって症状のばらつきや調子の波があります。私たちは、患者様の体調や症状にあわせた施術を提案いたします。

交通事故直後は、腫れや痛みといった炎症反応が出ているケースがほとんどです。そのため、まずは炎症を抑える特殊電気治療から行います。状態が回復してきたら、骨格の歪みの調整と筋肉の硬さをほぐして、体全体のバランスを整えていきます。

痛みのある部分だけを集中的に治すのではなく、痛みの原因となる根本原因を探し治療することで再発しにくい体を目指します。

むち打ち症でお悩みの方、不調をなんとかしたい方、再発防止に努めたい方はぜひ当院へ一度相談にいらしてください。